抗うつ剤を利用する前に【心療内科もしくは精神科を探す】

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寛解を目指すための服用を

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医師と相談して治療しよう

日本のうつ病治療で主に使用されている抗うつ剤は大別して5タイプあります。最も古いのが三環系で抗うつ剤治療がスタートしたころに開発され、その作用は強くうつ状態に効果的です。その反面、人にもよるものの副作用も強いという側面もあります。しかし、重症の場合の治療には非常に効果的で、改善率は7割か8割と今でも大切な薬の一つです。三環系の次に開発されたのが四環系です。その作用は比較的穏やかで、副作用も軽くなっています。その性質から、高齢者や軽いうつ状態には使いやすい薬です。2タイプに次いで開発されたのがSSRIになります。病気の原因が脳内のセロトニン欠乏によるものという考え方から開発された薬です。日本では1999年から使用されており世界でも使用数が多い薬になります。副作用は弱く、抗うつ効果の高いのが特徴です。SSRIの中にはセロトニン系の神経にだけ選択的に働き、他のSSRIと比べてもセロトニン取り込み阻害作用が強いものもあります。また、SSRI同様に新しいタイプの薬剤がSNRIです。セロトニンとノルアドレナリンの働きを強める作用によって、症状を改善させていきます。SSRIが不安症状に効果的なのに対し、SNRIは意欲低下などの症状に強いケースに適しています。さらに、新しいのがNaSSAで作用する仕組みが異なり、ノルアドレナリンとセロトニンを効率よく増やしてくれます。そのため、効果があらわれやすい薬です。基本的に抗うつ剤は単剤投与が原則とされています。しかし、現代では複数処方されることも少なくありません。たとえば、胃が痛い場合に何種類もの胃薬を飲むというようなことはなく、なぜうつ病では多剤併用が起きるのか理解しておく必要があります。日本のうつ病治療のアルゴリズムでは軽症や中度の場合、第一選択薬としてSSRIあるいはSNRIが処方されるのが一般的です。ただし、効果が出るまでに時間がかかるということから抗不安薬などとの併用が2週間から4週間に限り認められています。その間に様子を見て、最初に選択した薬剤では効果が出なかった場合には、増量が行われ、それでも効果が出ない場合は他の抗うつ剤に変更されます。これは、基本的に初めの薬をやめて、別のSSRIを試すあるいは三環系などに変更するということです。しかし、現実には最初の薬で一定の効果はあったものの、別の目立った症状がある場合、前の薬を処方し続けたまま、他の症状を抑える薬を追加で処方するということもあります。すると複数の抗うつ剤を服用することになります。こういった場合、少ない用量で複数種類が処方されていることがほとんどです。そのため、適量とされる用量に達する前に効果の有無が判断されている可能性が高まります。ですから、正しい服用を目指すために薬の単剤化を相談することが大事です。